統合失調症とは
人の脳の働きは、脳に張り巡らされた神経のネットワークによって制御されています。目や耳などの五感から入った情報の処理、思考、感情などは、この神経ネットワークの働きによって生まれています。
統合失調症とは、こうした脳の働きをきちんとまとめることが出来なくなっている状態、つまり、「統合」が「失調」していることを意味します。幻覚や妄想が出現することが多く、職場や学校、地域社会などで人と交流したり、家族と生活する際に支障を来たすようになります。
早期治療が大切です
統合失調症は、早期であれば適切な治療を行う事で大きく改善する可能性があります。早期に内服を開始し、そのままお仕事に戻られる方も沢山おられます。
しかし、治療を行わないと病状が徐々に進行していきます。こころの病気は目に見えないことが多く、自然に治るだろうと考えて放置していると、脳の神経機能が徐々に低下してしまいます。
歯が痛いのを放置し我慢が出来なくなってから歯医者さんに行くと、大切な歯を抜かざるを得なくなってしまうのと同じように、幻覚や妄想といった症状が日常生活に深く影響してしまってから治療を始めると、早期の治療に比べて改善できる事が限られてしまいます。以前より敷居は低くなったといわれていますが、依然精神科、心療内科に受診をすることは怖いと感じる方も多いと思います。病気だと説明を受けることも大きな負担になるものと思います。しかし、現代は薬物の進歩もあり、過去の精神科治療とは薬を飲み続ける負担も、改善の度合いも大きく異なります。なにより、終始なにかにおびやかされた感覚を和らげることができ、生活も格段にしやすくなるものと思います。御本人、ご家族によらず、精神的な変調を感じましたらお気軽にご相談いただければとおもいます。
統合失調症の主な症状
- 実在しない声が聞こえる
- ありえないことを信じ込んでしまう
- 考えていることが、実際の声となって聞こえる
- 常にだれかに見張られている気がする
など
- 嬉しい、悲しいなどの感情が乏しくなる
- 何事に対しても関心が持てない
- 身だしなみに無頓着になる
- 家族や友人ともコミュニケーションをとれない
- 部屋に引きこもっている
など
- 記憶力が低下した
- 物事に集中できない
- 計画的に行動できない
など
統合失調症の治療について
統合失調症の治療にあたっては、ご家族の協力も大切となります。ご本人の治療が中心となるのは勿論ですが、こころの病気は自分の判断力が低下することも多く、周囲の方の理解、内服の促し等の協力を得ることは、治療の成果を上げ、再発を予防することにもつながります。
実際の治療では、薬物療法とリハビリテーションが中心となります。薬物療法では抗精神病薬とよばれる薬剤を使用します。抗精神病薬には脳内の神経伝達物質のバランスを整える作用があり、幻覚や妄想といった統合失調症の症状を軽減することが期待できます。抗精神病薬には複数の種類があり、御本人の病状や副作用の有無などを考慮し種類と用量を選択します。症状に応じて睡眠薬や抗不安薬、気分安定薬などを併用することもあります。
リハビリテーションでは、病気の知識をつけたりストレスへの対処法を学ぶ「心理教育」、人間関係を築くための方法を練習する「社会生活技能訓練」、記憶力や集中力を身につける「認知機能リハビリテーション」などを行います。当院ではデイケアなど実際のリハビリテーションを提供できる設備がないため、専門的なリハビリテーションをご希望の方は対応する設備のある医療機関に紹介させていただきます。
- クリニック名
- そばにクリニック大井町
- 院長
- 佐藤 健登
- 診療内容
- 精神科 心療内科
- 住所
- 〒140-0014
東京都品川区大井1丁目22−5 八木ビル6階 - TEL
- 03-3773-3082
(完全予約制)
初診予約は1週間先までのご案内です
※土曜日の初診予約は停止しております - 最寄り駅
-
JR京浜東北線大井町駅徒歩2分
東急大井町線大井町駅徒歩3分
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
10:00-13:00 | - | ● | ● | ● | ● | ● | - |
15:00-18:30 | - | ● | ● | ● | ● | ● | - |